ミレイは、光を操れる事やE様はいったい誰なのか不思議に感じていた。
『ミレイ、ミナどう?不思議な感じでしょ。』
『ここはあなたのお父さんとママの母校よ。』『知ってた?』
『えー』
『お父さんとママ何も言ってなかったわ。』
『ミナ、お父さんとママの学校だって、羨ましすぎない。』
『E様、パパとママも不思議な力使えるの?お姉ちゃんも気になるでしょ?』
『あなた達が、直接パパとママに聴きなさい。』
ミレイはお兄ちゃんはどうなのかな、もしかして普通の人間かも。と思った。
『ミレイ、ミナ今度は光を手のひらに作る練習だわ。』
『まず、二人とも手のひらを合わせて見て。』
『はい、こんな感じですか?』ミレイはE様のネイルキレイと見ていた。
『ミレイ、ネイルも後で教えるわ。でもネイルはまだ早いわね。』
『お姉ちゃん、今は光の練習よ。私も・・あのネイル・・』
『ミナ。』
ミレイは『オシャレ』という言葉に弱い。早く大人になりたい。いっぱいオシャレしたい!
『ミナ知ってるよ。お姉ちゃん、ママの化粧水使ってるでしょう。知ってるもん。』
『ミナ、私はもう小4なの。分かる?オシャレに敏感なの!!ミナは子供でしょう!!』
E様は少し笑いながら、『あなた達のママそっくりね。あなた達のママも、あの頃懐かしいなぁ。』
『え、ママも昔はミナ見たく頑固だったんだ!えー、お家帰ったらママの昔の写真見ようよ!ね、ミナ!』
『お姉ーちゃん、私頑固じゃないんですけど!!!ママに似てるのお姉ちゃんじゃん。』
E様は微笑みながら『休憩にしましょ!ママの手作りお弁当持って来たんでしょ?』
ミレイも微笑んで、少し緊張感がほぐれていく。E様、本当ママに似ている気がして、嬉しく安心した気持ちになっていた。特に声がそっくりな事に癒されている。
『E様、ママのお弁当本当においしいんですよ。ミナ、ママのお弁当大好き!!』
三人はピクニックテーブルに座り、リックから、お水とお弁当をそれぞれ出した。
『E様のランチは?』
『え、私は今朝、豆乳とバナナのスムージー飲んだわ。少しはちみつも入れてね。あとグラノーラとヨーグルトも。』
『私だったら、お腹すいちゃう。E様にミレイのお弁当少しあげるわ。唐揚げ本当に美味しいだから。』
『ミナもE様に、これミニトマトあげるわ。』
ミレイは、ミナがただ嫌いなミニトマトをあげただけじゃんと思ったが、口には出さなかった。
『ありがと。じゃ、遠慮なく唐揚げだけもらうわ。ミレイとミナ優しいわね。』
『ミニトマト、お姉ちゃんにあげるわ。ていうか、貰って!!』
『私もミニトマト入ってるから、いらないわよ。ミナ食べなよ。』
『私が貰うわ。ごめんね、ミナがミニトマト嫌いだから、意地悪しただけよ。』と、E様は少し笑いながら言った。
『ミナはこのお弁当で何が好きなの?』
『えっと、唐揚げと卵焼き、ウインナーでしょ、それと、ハムレタスも美味しい。ブロッコリーは普通。』
『そうなんだ。ミレイは好き嫌いないの?』
『もう小4だから、嫌いな食べ物ないわ。ゴーヤぐらいだわ。』
ミナは『あるじゃん。』と思った。
大き目なピクニックテーブルに横三人で並んで座っている。ミレイもミナもE様の隣で食べたいらしい。
『ねえ、E様、いつからお父さんとママ知ってるの?ミナも知りたいでしょう。』
『E様もパパとママと同じ学年?』
『知りたい。実はあなた達のママの妹よ。驚いたかしら?』
ミレイとミナは驚いて目を合わせた。
『ママの妹、すごく嬉しい、なんで今まで黙ってたの?ミナ、ママの妹だって。』
『ママに雰囲気一緒だし、E様、大好き。』ミナは抱き着いた。そして、ミレイも抱き着いたまま、ずっと離さなかった。
『じゃ、始めますよ。お水飲んだらお片付け!!』
『ママはどんなこと出来るの?ミナ知りたい。』
『あなた達のママは、この学校では優等生だったの。さあ始めましょう!!』
二人は手を合わせ始めた。
『なにも起こらない。どうすればいいの。教えて。』ミレイはE様に尋ねた。
『最初はむずかしのよ。ミレイ、ミナ私の手を握って見て。どう?』
『ミレイ、ミナまずは目に力を注いで見て!目に力をこめるのよ!』
ミレイとミナは言われた通り目に力を注いだ。二人の目が黄金色に輝き出し始めた。
『ミナ、物凄くはっきり見えるわ。とても景色がきれい、キラキラしているわ。』
『お姉ちゃん、私は色が少し変わった感じだわ。少しだけキラキラしてる。』
『そうよ。光は目に宿るのよ。あなた達の目キラキラしていて、とても魅力的だわ。今度は地面に触れて見て!』
二人は手を離し、地面を言われた通り触れてみた。
『ミナ、触れた地面が光ったわ。蛍みたいに。すごくきれいだわ。』
『お姉ちゃん、見て。』
ミナが地面を軽くこすって見た。
『光が、光が走ってるわ。すごいわ。』
二人は、今までに見たことがないくらい興奮して、はしゃいでる。光はどこにでも存在している事に気づき始めていった。